« 2フィンガーピッキング動画に再挑戦 | トップページ | imgur.comのコメント欄がおもしろい »

2015.05.15

ちょっとだけわかった「モンタージュ」




映画技法書を読むと、必ず「モンタージュ」が説明されています。
「戦艦ポチョムキンでエイゼンシュタイン監督は~云々」ってやつ。
重要なことなので一生懸命理解しようとしますが、読めば読むほど混乱してきます。
言葉の解釈の幅が広く、書籍によっては「それって編集そのもののことなのでは?」と思うこともしばしば。

「ハリウッド白熱教室」の説明は、過去に読んだどんな説明よりも具体的で納得度が高いものでした。

ハリウッド白熱教室とは、5回にわたる映画学校の講義を書籍化したものです。NHKで放送されたのですが、残念ながら未見。
講義のテーマは「脚本」「ビジュアルデザイン」「撮影」「編集」「音響効果」の5つに分かれており、モンタージュは第4回「編集」の中で説明されています。

映像編集に「カットバック」という技法があります。
2つ以上のシーンを交互にカットでつなぐ見せ方です。

これは私のショートムービーで、オークがドラゴンに襲われるシーンを抜粋したものです。
ここでは「襲いかかるドラゴン」→「立ちすくむオーク」→「近づくドラゴン」→「オークのアップ」がカットバックで展開されます。

Seq01

Seq02

Seq03

Seq04

Seq05

さてここで、この2つ以外のシーンを挿入するとします。
どんなものが考えられるでしょう?
ハリウッド白熱教室ではこのように整理すると考えやすい、と教えてくれます。

1.同じ時間、同じ場所のできごと
2.同じ時間、違う場所のできごと
3.違う時間、同じ場所のできごと
4.違う時間、違う場所のできごと

1.同じ時間、同じ場所のできごと
たとえば襲撃シーンを目撃するリス。
木の裏に隠れてこわごわのぞく姿や、凍りつく表情を見せるのもよいかも知れません。
ドラゴンの恐ろしさを強調できます。
立派なモンタージュです。

2.同じ時間、違う場所のできごと
たとえばドラゴン襲撃時に森の方をチラ見するエルフ。
手助けをする様子は一切ありません。
ドラゴンのことを完全に信頼していることが映像で説明できます。
これも立派なモンタージュです。

3.違う時間、同じ場所のできごと
たとえば襲われているのとは別のオークが襲われるシーンを挿入します。
すると、え?このドラゴンとエルフはいつもここでオーク狩りをしてるの?という意味が映像に生まれます。
エルフはデブファミリーを囮に使ったことになり、観客の見方が変わってきます。
これまた立派なモンタージュです。

4.違う時間、違う場所のできごと
たとえばタカに襲われるウサギ。
ドラゴンに襲われるオーク、タカに襲われるウサギのごとし、というわけです。
私がイメージしていたモンタージュはこれに一番近いかも知れません。いわゆるメタファーというやつです。

別のパターンも考えられます。
若いころのオークと仔ドラゴンは昔出会っており、飼い主のオークは仔ドラゴンを大切に育てていた。しかし運命のいたずらで今は敵同士になってしまった・・・なんて背景があると一気に物語の深みが増します。
幼少時の2匹のカットがフラッシュバックで挿入されれば立派なモンタージュです。

ハリウッド白熱教室にはこれ以外にも映像づくりのアイデアが満載です。
作り手のみなさんには一読をオススメします。
残念なのは動画版を見ることができないこと。NHKアーカイブにもありません。
DVD出してくれれば買うんだがなぁ。


コメントは各種SNSでどうぞ!
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック




|

« 2フィンガーピッキング動画に再挑戦 | トップページ | imgur.comのコメント欄がおもしろい »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。